ボタン1つで契約内容書面を自動作成できるシステムの導入

契約内容書面自動化システム 株式会社エヌ・シィ・ティ様
NTCの皆様

お客様:株式会社エヌ・シィ・ティ様

お客様の課題

株式会社エヌ・シィ・ティ様(以下NCT様)は新潟県長岡市に本社を置き1989(平成元)年にサービスを開始した有線テレビジョン放送事業・電気通信事業を主な事業とする会社。新潟県の中越・県央エリアに居住する顧客に対して多チャンネル放送(地上・BS・CS)、インター ネット、固定電話サービスを提供しています。

「お客様サービス部では顧客の契約内容を「契約内容書面」として作成し、郵送する業務があります。この「契約内容書面」の作成が義務化されたことにより、業務負担が大きくなりました。顧客情報はシステムで管理されておりますが、その情報を「契約内容書面」として書面化するには、二つのシステムの内容を担当者が確認しながらエクセルのマクロを使っての半自動オペレーションで実施しておりました。エクセルマクロを使っているとはいえ手入力する項目もあり効率化が大きな課題でした」と語るのは、今回のシステム化にあたり仕様決めを担当したお客様サービス部の関原リーダーです。(以下関原LD)「契約内容書面」はお客様にスピーディーに送付することを目指している一方、「契約内容書面」の記載ミスはお客様にご迷惑をおかけするため、スピードと正確性が求められ作業者には大きな心理的な負担になっていました」(関原LD)と作業者の負担低減も大きな課題とのことでした。

「そのような状況のもと、2022年末にIT導入による「契約内容書面」作成の自動化のプロジェクトが発足しました。」と語るのは、プロジェクトの責任者のお客様サービス部の鈴木次長です。「IT導入により作業者への負担低減はもとより、「契約内容書面」作成にかかわる人件費を半減するという大きな目標を設定しました。Web画面のボタン操作一つで「契約内容書面」をPDFファイルとして出力できることをプロジェクトのゴールに設定しました」とも語ります。

開発会社選定にあたっては「何かあった時にすぐに相談できるパートナーであることや、地域の経済発展を重視し新潟県の企業に依頼することを考えた」と鈴木氏は語ります。そのような中、トラストからの提案は「システム開発の実績があり、またシステムに精通していない担当者に対し、親身にまたわかりやすく説明してくれた。(トラストの提案はサーバレスアーキテクチャであるため)価格面でも他社より魅力的であった」(鈴木次長)と評価していただけ、トラスト案を採用いただきました。

ご提案内容

2022年末にNCT社から本プロジェクトについて説明を受け、トラストからはAWS(Amazon Web Service)のマネージドサービスを活用したサーバレスのWebシステムを提案させていただきました。従来のシステムではたとえクラウドを利用してもクラウド上にサーバを置いて、サーバの管理や、負荷に応じたサーバの増減が必要になりますが、サーバレスシステムではサーバの管理が一切不要になり、開発および運用のコストが大幅に削減できます。

Web画面開発に関しては、従来、開発者がCSS (Cascading Style Sheets) というWebページのスタイルを設定するコードを記述するのですが、今回のプロジェクトではFigmaというツールを使い、ブラウザ上で簡単にWeb画面がデザインできるツールを使うことで高速開発を実現しました。

また、今回開発したWebシステムは二つの外部システムが生成したファイルを入力データとして取り込み、また本システムで生成した「契約内容書面」(PDFファイル)はNCT様のサーバへの自動転送が必要となり、クラウド上で動くプログラムの他にNCT様のサーバ内で自動稼働するバッチファイルも開発することで、NCT様が目標とした「ボタン一つで契約書のPDF作成完了」にかなり近いシステムが完成しました。

構成図

導入効果

「本システム導入により、「契約内容書面」作成は従来の半分の人員で実施できるようになり、浮いた人員を別な業務へ充当することで、他の業務負担も緩和できた」と鈴木次長は語ります。また関原LDは「顧客との契約締結後、「契約内容書面」をすぐ発行・発送できるため、お客様をお待たせすることがなくなり顧客満足向上にもつながった。同時に、今までは追われて作業をしていたが、システム導入により作業効率が上がったことにより作業者が感じていた切迫感も解消され、いままで以上に計画的に業務をおこなうことできるようになった。」と語ります。社内の効率化はもとよりお客様視点での導入効果を関原LDは強調されました。

鈴木次長からは「本プロジェクトがDX化の成功事例となり、社内の他の業務についてもシステム化/自動化による効率化の動きが今後活発化するのでは」と語られ、トラストとしても引き続きNCT様のDX化を積極的に支援させていただきたいです。